子どもたちに伝えたいこと〜阪神・淡路大震災の被災経験から〜

著者:屋敷 久恵

看護師資格をもち、働く中で、阪神淡路大震災を経験。 人の温かみに触れて、心理学に興味を持ち、通信大学を卒業。 認定心理士となった今、より深く震災経験を振り返れるようになったのかもしれません。

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阪神淡路大震災。 震度7の直下型地震。 突然、襲われた非情なほどの揺れは、町を無惨に壊滅させた。 身を包む服も、タオル一つさえ持ち出す時間を与えてくれず、どこかから起きた火の手は、我が家諸共、住み慣れた町を焼け野原に変えてしまった。 途方にくれながら、寒さに震え、我が家が燃える火にあたり暖をとる。 なんという光景だろう…。 何もかも失った私たち家族。 でも、本当に大切なものはより強く、深く、手に入れた。 人は何もかもを失ったとき、本当の人の優しさに触れることができるのかもしれない。 震災のとき、私はたくさんの方に助けていただきました。 親、きょうだい、ご近所の方、同僚、友人…中には、ただの知り合いから、家族のような関係になった方など、本当にたくさんの方が私たち親子を支えてくれました。 物質的なものは全て焼かれ、失ってしまったけれど、人間にとって、一番大切なものは、物ではなく、人と人とのつながりなんだと、噛みしめ、そして手に入れ、確かめた思いでした。 人間関係が希薄になっていると言われる現代ですが、本当に大切なものは、時代が変わっても、変化するものではありません。 ともすれば、友達と遊ばず、ゲームで遊ぶことを優先しようとする現代っ子たち。 習い事に忙しく、本気で友達とケンカができない子どもたち。 自分の気持ちを押さえ込み、よい子であろうとしている子どもたち。 もっとのびのびと遊ぼうよ! そして、いろんな友達作って、ケンカして、笑って…。 人とつながる幸せを実感して欲しい。 きっと、それがあなた達の心の金メダルになると思います。

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基本情報

発行日:2016/11/25
発行社:インプレスR&D
ページ数:104(印刷版)
ISBN:9784844397359


目次

第1章 脅威の阪神・淡路大震災発生
第2章 震災当日の混乱
第3章 震災翌日
第4章 震災翌日から1 カ月
第5章 震災後1カ月〜8年
第6章 震災後8年〜21年


著者紹介

神戸市長田区 鷹取地区在住中に阪神・淡路大震災を経験した、認定心理士の資格を持つ看護師。
医療法人川崎病院に看護師として在職中、看護師教育担当やチーフナース(主任看護師)を経験し、人間の心理、なかでもストレスマネージメントや教育心理学に興味を持つようになった。
育児休暇中に、武蔵野大学通信教育部人間科学部人間科学科へ入学。
その後、子育てと仕事の両立が困難となり、退職を余儀なくされるが、その後も心理学の勉強を続け、卒業後、認定心理士の資格を取得した。
現在は、3人の子どもを持つ母として、子育てをしながら、兵庫県立神戸甲北高等学校にて、看護系科目を担当する非常勤講師として勤務している。