書籍紹介
本書はPythonを使ったマテリアルズインフォマティクスの方法を習得するため、1.scikit-learnの使い方を学ぶ、2.プログラミングによるデータ解析手法を知る、3.帰納法の考え方に慣れる、という三つの目的から構成されています。データ解析学で用いるアルゴリズムは各データを記述する変数の数が等しい(等長説明変数)と仮定しているため、マテリアルズインフォマティクスの世界では苦戦する場面が少なくありません。そこで物質ごとに収集できる変数の数が異なる(非等長説明変数)場合のデータ解析の仕方を紹介しており、基礎から実践までをじっくりと理解できる内容となっています。
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電子版 ¥3,000 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥3,000 小売希望価格(税別)
発行日:2022/09/23
ページ数:194(印刷版)
ISBN:9784764960466
第1章 理論編
1.1 予測問題
1.2 データ解析学手法の紹介
1.3 回帰・分類モデルの性能評価
1.4 データ解析学手法の四過程
1.5 説明変数の特徴の見い出し方
1.6 予測問題(再び)
1.7 新帰納法の世界
1.8 新帰納法のフローチャート
第2章 準備編
2.1 可視化可能なPythonインタラクティブ環境
2.2 Python環境のインストール
2.3 サンプルスクリプトとデータファイルの取得とインストール
2.4 物質データ
2.5 事前準備
第3章 基礎編
3.1 はじめに
3.2 回帰
3.3 次元圧縮
3.4 分類
3.5 クラスタリング
第4章 応用編1(等長説明変数)
4.1 はじめに
4.2 次元圧縮を併用したクラスタリング
4.3 トモグラフ像の復元
4.4 説明変数重要性の定量評価
4.5 モデル全探索による回帰モデル評価
4.6 ベイズ最適化
4.7 次元圧縮を利用した推薦システム
第5章 応用編2(非等長説明変数)
5.1 はじめに
5.2 頻出パターンマイニング
5.3 証拠理論
付録A
木野 日織(きの ひおり)
1991年 東京大学理学部物理学科卒
1996年 東京大学大学院理学系研究科博士課程卒(理学博士)
1996年 東京大学物性研究所物性理論部門助手などを経て 2002 年から(国)物質・材料研究機構に勤務する.
2015年からの国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)イノベーションハブ構築支援事業の一環として(国)物質・材料研究機構に情報統合型物質・材料開発イニシアティブ (MI2I) 発足時からデータマイニングを行う.データ駆動 AI では物性物理の知識を活かした説明・解釈可能な AI 技術,第一原理計算によるデータ生成,そのための知識駆動 AI 技術などに興味を持つ.
DAM Hieu-Chi (だむ ひょう ち)
1998年 東京大学理学部物理学科卒
2003年 北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科物性科学専攻博士号
2005年10月から北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科講師.2011 年 4 月から同テニュア付准教授.
2020年10月から北陸先端科学技術大学院大学知識科学系教授.
学位は材料科学で取得.2005年から材料科学とデータマイニングの融合に身を投じている.専門分野は材料科学,知識科学,計算材料科学,データサイエンス,マテリアルズインフォマティクス.データ駆動型アプローチを用いた知識抽出など,証拠理論を用いた類似度評価に興味があり,材料科学研究のための説明・解釈可能な AI 技術の開発に取り組む.