書籍紹介

はじめてのPeridigm 粒子モデルによる破壊解析

著者:柴田 良一

最新の解析技術である粒子モデル破壊解析を、Winodwsで無償で活用できる

N02298

本書は、粒子モデルによる破壊解析ツールPeridigm(ペリダイム)と破壊解析支援システムFRAXST(フラクスト)を活用して、これまでの構造解析では対応が困難な現象として、破断や飛散を伴う破壊現象の数値解析を実現する方法を解説しています。
読者としては、幅広いものづくりの構造解析に携わる技術者、大学・高専で構造解析を研究する学生や教員を想定しています。多くの技術者が利用可能なWindowsのPCを用いて、WSL2上のUbuntu環境において、粒子モデル破壊解析理論Peridynamicsを実装したPeridigmを実行し、FRAXSTを活用した解析環境の構築から例題検証までを対象としています。
解析環境の構築や解析手順を詳細に説明していますので、Windowsの操作に慣れていて、一般的な構造解析の知識のある方を対象に、幅広く「自動車衝突・構造物倒壊・機械部品破断」などの解析実現を目指すための情報となっています。

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基本情報

発行日:2025/07/25
発行社:インプレス NextPublishing
ページ数:216(印刷版)
ISBN:9784295603948


目次

第1章 粒子モデル破壊解析の可能性
 1-1 粒子モデルの背景と考え方 
 1-2 粒子モデルでの破壊解析
 1-3 破壊解析理論Peridynamicsの概要
 1-4 破壊解析ツールPeridigmの解説
第2章 破壊解析ツールPeridigmの導入
 2-1 使用するPC環境の説明
 2-2 WSL2によるUbuntuの準備
 2-3 UbuntuでのPeridigmの構築
 2-4 ビルド済みPeridigmの利用
 2-5 可視化ツールとモデル作成ツールの導入
 2-6 Perdigmの例題による動作確認
第3章 粒子モデル破壊解析の例題検証
 3-1 Peridigmに付属する例題の解説
 3-2 例題disk_impactの演習
 3-3 例題fragmenting_cylinderの演習
第4章 破壊解析支援システムFRAXSTの準備
 4-1 FRAXSTの導入と設定と起動確認
 4-2 例題FraxstTest1での破壊解析の動作検証
第5章 FRAXSTによる2物体衝突の破壊解析
 5-1 2物体衝突の破壊解析の説明
 5-2 SALOMEによる解析モデルの作成
 5-3 FRAXSTによる解析設定と解析実行
 5-4 ParaViewによる解析結果の連続体表現
 5-5 破壊解析の設定変更による比較分析
 5-6 FRAXSTとPeridgimの連携の解説


著者紹介

柴田 良一(しばた りょういち)
岐阜工業高等専門学校 建築学科 教授
建設系・機械系を含めた幅広いものづくり分野を活用範囲として、構造解析・破壊解析・流体解析の研究開発に取り組んでいる。特に、オープンソースツールの活用を積極的に進めており、本書で解説する粒子モデル破壊解析ツールPeridigmに関しては、破壊解析支援システムFRAXSTの開発に取り組んでいる。これらの成果は、オープンCAE学会や日本建築学会・日本機械学会などで論文発表している。これまでにも、オープンソースツールの解説書を多数出版しており、これを活用した講習会などをCAE懇話会やオープンCAE学会で進めており、ものづくり分野における普及活動を展開している。
新しいAI関連の研究開発として、ニューラルネットワークツールSony Neural Network Consoleや、物理法則を用いたサロゲートモデルツールNVIDIA Modulusの活用に取り組んでいる。これらのツールを用いて、ものづくり分野におけるDX対応やデジタルツイン技術の基盤技術に関して、開発企業と連携して活用技術を確立するための連携活動を行っている。以上の広範囲な研究開発に関連して、企業との共同研究なども積極的に進めている。