書籍紹介
おもてなしは日本流経営の原点であり、現代企業にイノベーションをもたらす経営ソリューションでもある。7割を超える経営者が注目する「おもてなし経営」の本質と経済効果を豊富なデータで解き明かす。
今「おもてなし」という言葉が注目を集めています。 「おもてなし」は一期一会や一座建立などの言葉に代表されるように、日本文化に欠かせない心得として連綿と継承されてきました。しかし、現代日本における「おもてなし」は、そうした伝統文化の枠に留まらず、企業経営の根幹となる経営哲学として注目を集める存在となりつつあります。実際に、国内経営者の約七割が「おもてなし」に取り組むべきと考え、その半数以上が「おもてなし」は経営課題だと捉えています。 その考えの背景にあるのが、急速に変わりつつある顧客とブランドとの関係性、そして、その変化に適した経営戦略への期待です。 これまでの経営戦略の中心にあるものは競争であり、企業は常にライバルと顧客獲得競争を繰り広げてきました。しかし、おもてなし経営が目指すものは、そうした競争とは一線を画した「顧客との共創」です。 顧客と共に生き、顧客と相思相愛の関係になることによって顧客基盤を安定化させ、健全かつ継続的な発展を目指すのがおもてなし経営の経営戦略なのです。 本書は、おもてなし経営を実践するための入門書として、おもてなしの本質となる「思想や哲学」を検証し、おもてなし経営がもたらす経済効果を科学的にアプローチすることで、おもてなし経営に必要な最初の一歩を解説しています。
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電子版 ¥500 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥1,200 小売希望価格(税別)
発行日:2013/11/08
発行社:インプレスR&D
ページ数:152(印刷版)
ISBN:9784907554002
第一部:おもてなし経営の哲学
一章 経営課題としてのおもてなし
・今「おもてなし」が熱い
・おもてなしは、もはや経営課題である
・おもてなしは「まこと」の精神から生まれる
・企業運営の根幹となるマーケティング活動
・顧客獲得至上主義から生まれる差別化志向
・顧客獲得至上主義によって失われる顧客
・顧客の利益を考え抜いた結果、生まれる信用
・縮小を続ける市場とものが溢れ続ける市場
・日本の当たり前は世界のサプライズ
・戦略的マーケティングのパラダイムシフト
二章 まことの精神とおもてなし経営
・逆境でこそ強さを発揮する日本人
・日本流の強い経営を再発見する
・百年企業に息づく「まこと」の経営哲学
・横を見ないで、前を見る
三章 生活者と社会が求めるおもてなし経営
・大衆無き時代がつくるファンが支えるブランド
・生活者こそ最強の営業マンの時代
・満足を超える感動サービスへのシフト
・機能提供を超えた情緒的な体験品質の提供
第二部:おもてなし経営を科学する
四章 おもてなしの経済効果は愛
・心地よいおもてなしは楽しい場づくりから
・おもてなしがもたらす最大の経済効果は愛
・愛のチカラがビジネスを変える
・感動体験がつくる相思相愛客
・悪い感動体験は尊重しあえない顧客をつくる
・ラバーズたちのロイヤルティループをつくる
・Favorite Ratio Indexが示す企業の健全な発展
五章 おもてなし経営はじめの一歩
・おもてなし経営に必要なたったひとつのイノベーション
・ヒューマンウェアを非凡な水準に引き上げる
・経営者の本気は新たな正義をつくること
・新たな正義となる経営指標を導入する
・顧客の声は新しい感動の種を運ぶ
・リーダーシップを発揮させる仕組み