書籍紹介
地球温暖化・気候変動抑制のための温室効果ガス削減の流れ、福島原発事故がきっかけとなった欧州での原発削減、太陽光発電・風力発電の急激なコスト低下などにより、再生可能エネルギーの普及が進んでいます。これと歩調を合わすように、柔軟性の高い電力システムや電力市場の導入も進んでいます。
しかし欧米とは異なり日本では、誤った日本独特の常識・制限環境が、これらの普及を妨げています。
この本は、著者が世界と日本の再生可能エネルギーや電力システムなどの技術およびそれに関連する技術政策の動向、問題点などを論じた10本の論考を収録したものです。この分野の一人者である著者の見識・論点は、他にはない鋭いもので、この分野に興味を持つ読者にとって貴重な情報となります。
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電子版 ¥1,900 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥2,400 小売希望価格(税別)
発行日:2024/09/06
発行社:インプレス NextPublishing
ページ数:276(印刷版)
ISBN:9784295603382
第1章 系統連系問題の神話の解体
第2章 電力系統は誰がどのように計画をするのか?
第3章 グッドな地産地消とバッドな地産地消
第4章 風力発電が社会にもたらす便益
第5章 脱炭素の国際動向
第6章 脱炭素に向けたエネルギー貯蔵の役割
第7章 再生可能エネルギー大量導入による慣性問題
第8章 FIT制度導入後の風力発電と電力システムの現状と課題
第9章 洋上風力発電の系統連系とコスト
第10章 再生可能エネルギー超大量導入を実現する系統柔軟性
ストラスクライド大学 工学部電気電子工学科 アカデミックビジター/九州大学 洋上風力研究教育センター 客員教授/特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所(ISEP) 主任研究員。
1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(現システム理工学部)助手。専任講師、助教授、准教授、2016年9月、京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授、2024年5月より、英国ストラスクライド大学アカデミックビジター。九州大学 客員教授/環境エネルギー政策研究所(ISEP) 主任研究員。
現在の専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。技術的問題だけでなく経済や政策を含めた学際的なアプローチによる問題解決を目指している。現在、日本風力エネルギー学会理事。IEA Wind Task25(風力発電大量導入)エキスパートメンバー、IEC/TC88/MT24(風車耐雷)委員長など各種国際委員会メンバー。
主な著作として、「世界の再生可能エネルギーと電力システム 電力市場編」「世界の再生可能エネルギーと電力システム 系統連系編」、「世界の再生可能エネルギーと電力システム 経済・政策編」、「世界の再生可能エネルギーと電力システム 電力システム編」、「世界の再生可能エネルギーと電力システム 風力発電編 第2版」、「世界の再生可能エネルギーと電力システム 全集」、「送電線は行列のできるガラガラのそば屋さん?」、「再生可能エネルギーのメンテナンスとリスクマネジメント」(インプレスR&D)、「日本の知らない風力発電の実力」(オーム社)、翻訳書(共訳)として「再生可能エネルギーと固定価格買取制度(FIT) グリーン経済への架け橋」(京都大学学術出版会)、「洋上風力発電」(鹿島出版会)、「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など。