書籍紹介
 
2024年9月の国連未来サミットで採択された「未来のための協定」は、2030年以降の世界の方向性を示す行動指針です。国際金融構造の改革、核廃絶、宇宙の平和利用、ジェンダー平等、ウェルビーイング、AIガバナンスを含むデジタル協力など、地球規模の課題と私たちの暮らし・仕事をつなぐ重要な論点が示されています。 本書では、こうした新たな国際的潮流の意義を多角的に読み解き、実現に向けた課題を専門家が分析します。また、日本政府が実施した「持続可能な開発目標(SDGs)に関する自発的国家レビュー(VNR)2025」を振り返りつつ、2030年以降を見据えて発足した「ビヨンドSDGs官民会議」の動きも紹介します。 SDGsを超え、2030年の先にどのような社会を描き、どう実現していくのか。2025年版のSDGs白書では、次の時代を見通すための指針とヒントを提示します。
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電子版 ¥4,500 小売希望価格(税別)
印刷版 ¥6,300 小売希望価格(税別)
発行日:2025/10/31
発行社:インプレス NextPublishing
ページ数:180(印刷版)
ISBN:9784295604310
巻頭カラー
 17目標からみる2025年の世界
 日本のSDGs「17目標別評価チャートマップ」
 Special Talk:日本・アジアの視点で2030年より先の未来を描く「ビヨンドSDGs官民会議」始動
第1部 「未来のための協定」から考える変革の論点	
 1-1 持続可能な開発と資金調達
 1-2 国際平和と安全 
 1-3 テクノロジーとデジタル協力
 1-4 ユース
 1-5 ジェンダーと人権
 1-6 グローバル・ガバナンスの変革
 1-7 ウェルビーイング
 1-8 事例
第2部 SDGsの進捗と指標
 2-1 全体動向
 2-2 指標の試み
 2-3 世界における日本の位置付け
 2-4 ローカル指標
付録
 SDGsとターゲット新訳
 企業のためのSDG行動リスト ver.1
 持続可能な開発目標(SDGs)実施指針改定版
慶應義塾大学SFC研究所xSDG・ラボ
慶應義塾大学SFC研究所xSDG・ラボ(エックスSDG・ラボ、2017年10月設立)は、多様で複雑な社会における問題解決をSDGsという切り口で実現するためのトランスディシプリナリーな研究を実施し、出版物やウェブサイト、講演会等を通じて、積極的な成果発信を国内外に対して行うことを目的としている。大学および研究コミュニティと連携しながら、企業や自治体との共同研究課題を中心に、産官学連携による活動を推進してきている。特に、xSDG・ラボが推進する「xSDGコンソーシアム」(2018年6月設立)では、企業や自治体など、SDGsを取り巻くステークホルダーとのコラボレーションにより、SDGs目標達成へ向けた先進事例や優良事例を作り、また、SDGsに関することがらの標準化を通じたスケールアップを目指している。
SDSN Japan
SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)は、持続可能な社会を実現するため、学術機関や企業、市民団体をはじめとするステークホルダーの連携のもとに解決策を見出すとともに協働して実践していくことを目的としている世界規模のネットワークである。この目的のもと、世界各地に活動の拠点が形成されており、SDSN Japanは、世界のSDSNネットワークを構成する日本のハブとして、2015年に設立された。SDGsをはじめとするサステナビリティの課題への取り組み、多様なステークホルダーとの協働のためのプラットフォーム構築、各国・各地域ネットワークとの連携による国際動向のフォローおよび日本における各種活動の海外への発信など広範囲にわたる活動を展開している。
蟹江 憲史
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。同大学Keio STAR副所長、SFC研究所xSDG・ラボ代表を務めるほか、ビヨンドSDGs官⺠会議理事長、国連大学(UNU)非常勤フェローなどを兼務。専門は、国際関係論、サステナビリティ学、地球システム・ガバナンス。国連事務総長の任命を受けた独立科学者15名のうちの1人として、持続可能な開発に関するグローバル・レポート(GSDR)2023の執筆に携わる。また、日本政府SDGs推進本部円卓会議構成員、Earth Commission大使としても活動。SDGsや地球環境問題を中心に、国際的・国内的な研究・政策関連分野において、多方面にわたり活躍している。博士(政策・メディア)。