その後に起こった出来事

地震からちょうど一年が経った。地震後すぐに出版した『熊本地震体験記』では、地震当日のことから、避難所生活のこと、避難所からの移住、GWでのボランティアとの片付けなどについて書いた。ここからは、その後に起こった出来事について書いていく。地震では家屋や建造物の被害に注目が集まるが、その影響からその後に身に降りかかる災難もまた未体験で想像を超えていた。

仮設住宅当選

益城町最大の仮設住宅がもらえた

 5月に申し込んでいた仮設住宅ですが、7月に当選の知らせがありました。

 第一希望は、実家から1kmくらいにある木山仮設住宅でしたが、結果は第三希望だったテクノ仮設住宅でした。

 ここは熊本空港のすぐそばにある益城町最大規模(約500世帯)の仮設住宅で、実家からは8Kmくらい離れていて歩ける距離ではありません。母は実家に歩いて行きたかったらしく、ちょっとがっかりした様子でした。

 利用者数は3人(父、母、姉)で申し込んでいたので、間取りは畳の四畳半2つの2DKです。キッチン、水洗トイレ、お風呂、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などが最初から付けてあり、何も持っていなくても、すぐ生活できるように配慮されていました。


 ただ、この装備はすべての仮設住宅の標準ではなく、別の仮設に入っている人に聞いたところ、エアコンやテレビがないケースもあったそうです。

 入居は8月から可能とのことでしたが、うちはまだ帰れる状況にはありません。権利放棄しなければならないかと役場に相談したら、帰る予定があるなら持っていていいとのありがたい配慮でした。

 おかげで、その後の私や姉が書類手続きや荷物整理で帰郷した際の宿として使わせてもらいました。

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