今回は2017年1月~2018年3月に起こった出来事を記録する。(地震では家屋や建造物の被害に注目が集まるが、その影響からその後に身に降りかかる災難もまた未体験で想像を超えていた。私事ながら、あまり報道されていない面もあるので、皆様の参考になればと思う)
仮設住宅の貸与期限は2年間なので、そろそろ期限が迫ってきています。退出後の選択肢としては、町が提供する復興集合住宅にするか、実家を建て替えるかになりますが、母と相談の結果、建て替えをすることに決めました。
新築にあたり気にしたのは、当面は母一人での生活になるので、管理や修理などのメンテナンスをしてもらえることでした。有名住宅メーカーもあったのですが、その点から地元の業者がいいと思っていました。
業者さん探しでは、従兄や、不動産業をされている姉の旧友とその奥様がいろいろな相談に乗ってくれました。そこで紹介してもらったのが、九州の業者さんで同じ町に営業所があり、工期が早い、価格も安いという願ってもないところでした。工期に1年くらいかかるという話も聞いていたのですが、ここは4ヶ月でできるとのこと。価格も、復興特別企画ということで割安だったのです。
実際に、建築された物件を見せてもらったら、とても住みやすそうで母も大いに気に入ったようでした。もちろん、オールバリアフリーで耐震基準も最高レベル、ここに決め発注しました。
被災、入院、父の死去などの災難で、以下のようなもろもろの公的手続きをしなければなりませんでした。
・り災証明
・仮設住宅申請
・実家解体の費用補てんの申請
・郵便物の住所変更
・震災関連死の申請
・税金関連
・父の保険/年金
・相続
・新築申請 など
母だけではむずかしいものもあり、手伝いながら処理したのですが、役場の窓口や弁護士相談などの公的サービスの対応はよく、聞けばていねいに教えてくれたのは助かりました。
再建のきざしが見えてきたら、震災時に家の片付けを手伝ってくれたボランティアの方々のことを思い出しました。何かお礼をしたいと思い母と相談した結果、家庭菜園で母が作った野菜を送ろうということになりました。お店で売っているものより、手作りのほうが喜んでもらえるのではないかと思いました。
大根、里芋、葉物野菜などを送ったのですが、喜んでもらえたようでした(一部は益城町の八百屋さんで買った物)。
母との連絡はもっぱら電話ですが、母がスマホを使ってみたいというので、無理かもしれないと思いつつ、高齢者向けのスマホを調達しました。最初は電話に出るのもむずかしかったようですが、いまではメールも使えるようになりました。わからなくなると自分でマニュアルを読んでがんばっているようで、認知症予防にもいいのではないかと思いました。
写真を撮れるようになることと、それを送れるようになるといいのですが、それは次の課題です。
立て替え工事を着手する前に、地鎮祭が行われました。田舎ということもあり、神主さんが来てくださり、お酒や尾頭付きの鯛が供えられたりと本格的なものでした。
大地震後の立て替えなので、地盤が大丈夫かの調査が必要とのことでした。それで地盤が弱いことになれば杭打ちなどの補強工事を行わなければならず、100万円程度の出費になります。幸い、調査の結果、地盤は大丈夫とのことでした。
聞いていた通り、工事はハイスピードで進みました。2月には棟上げに漕ぎ着け、家の姿が見えてきました。4月の完成に向け、期待に胸が膨らんでいます。